ブレインフィットネス研究所 BRAINFITNESS

Method & Evidence

脳の健康維持、脳のパフォーマンス向上につながる
総合的な取り組みを紹介します。

Exercise

運動を行うことで、記憶を司る海馬の体積が大きくなり認知機能も強化されることが示唆されています。BDNF(脳由来神経栄養因子)が増加し、海馬の神経細胞が新たに生まれることで体積が大きくなります。運動によって増えた血流は、脳の働きを助けます。運動で肥満が解消され、心臓や血管が丈夫になれば、生活習慣病が脳に及ぼす影響も防ぐことができます。ストレスを解消するという観点からも運動は重要になります。

Meal

生活習慣病と認知機能は密接な関係があります。米や小麦粉などに多く含まれる糖質の過剰摂取は糖化を招き、認知機能の低下や認知症発症リスクを高めます。また、活性酸素は細胞にダメージを与えるため、抗酸化作用を持つ食品や栄養素によって活性酸素のダメージを防ぐような食事を摂ることが重要です。また、脳の主要な構成成分であるタンパク質と脂肪、神経伝達物質やホルモンの材料となるアミノ酸(アミノ酸はタンパク質の構成成分)、それらを合成するために必須な栄養素をしっかり摂ることが認知機能を維持するためには大切です。過剰な糖質摂取、急な血糖値の上昇を防ぎながら、活性酸素から脳を守り、認知機能を維持するために重要な栄養素を適切に摂取することが重要です。

Sleep

現代人の多くが抱える睡眠負債は、認知機能を低下させ、身体の大きな負担になります。睡眠時間を犠牲にすると、短期的には認知機能が低下し、仕事の効率が著しく低下します。長期的に続く睡眠不足は、脳に大きなダメージを与え、体にも大きな負担となります。スムーズに眠りにつくためには、メラトニンが増え、コルチゾールが減っている状態が理想です。睡眠の質を高めるためには、体内のホルモンの分泌リズムに合わせて生活することが必要です。良質な睡眠を得るために、ホルモンの分泌リズム、体内時計を整え、現代人の多くが持つPC、スマートフォンなどの強い光を避けることなど、良質な覚醒と睡眠にしていくことが重要です。

Stress care

慢性的なストレス状態が続くと、ストレスホルモンのコルチゾールが過剰に分泌され、記憶を司る脳の海馬が小さくなり、記憶力が低下してしまうことが示唆されています。また、長期にわたるストレスにより、感情を司る扁桃体が過剰に反応し続けると、本来その反応を鎮める役割を担い、理性を司る前頭前野が正常に機能しなくなります。こうした現代社会の多くの人が感じるストレスを緩和し、ケアする方法の1つに、マインドフルネスがあります。マインドフルネスは扁桃体と前頭前野を正常に機能させ、意識しないときに働いていると言われるDMN(デフォルトモードネットワーク)の過剰活動を抑止するといわれています。無駄なエネルギー消費を抑え、脳疲労を溜めないことが、脳が本来持っているポテンシャル(集中力、注意力など)を引き出すためには重要です。

Intellectual Stimulation

普段、脳の全ての機能を満遍なく使っているわけではありません。どのような仕事も脳の全ての機能を満遍なく使っているわけではありません。普段使っていない脳の部位を使って刺激することで、ネットワークにあまり加わっていなかった神経細胞が活性化します。新たなネットワークが強化されると、脳のポテンシャルが向上するだけでなく、加齢によって一部の神経細胞が死んでしまっても、認知力が低下しにくくなるのです。また、認知機能をトレーニングする脳トレと、身体運動を組み合わせたデュアルタスクトレーニングは、認知機能のトレーニング効果を向上させるといわれています。日本では国立長寿医療研究センターが中強度の運動と認知課題を同時に行う認知症予防トレーニング「コグニサイズ」を開発し、普及を目指しています。2つ以上のことを同時にこなす能力の低下は、高齢期によって生じるものではなく、加齢に伴って徐々に進行します。このような機能を維持するために、デュアルタスクトレーニングに取り組むことは重要です。

Socialization

孤独は死亡リスクを高めるといわれています。2015年に発表された社会交流と健康に関する大規模なメタ解析で、70の研究を抽出、分析したところ、人とのつながりが欠如した「社会的孤立」29%、「孤独感」26%、「1人暮らし」32%の死亡リスクの向上が示されました。また、この研究では社会的孤立の状態にある人や孤独感のある人たちは喫煙している人が多く、健康のための行動をあまり取っていないこともわかりました。つまり、社会的孤立や孤独は、睡眠パターンの乱れ、ストレスホルモンの増加、炎症の悪化、免疫システムの異常などの様々な問題を起こす可能性があり、これらが罹患率や死亡率を高めるリスクにつながると考えられます。人とのつながりや深い共感を得た時は、脳はオキシトシンという幸せな気持ちになるホルモンを放出し、私たちにつながることは心地よいと思わせ、つながりを求める行動に駆り立てます。人との交流を楽しみ、協調することも脳の複数の領域を働かせて脳を刺激します。好奇心を持ち、普段は経験しないことに挑戦し、自分とは違う考えを持つ人たちと交流することで、認知機能の維持・向上に有効であるといわれています。

※脳はまだほんの僅かしか解明されていないと言われており、昨日までの常識が今日覆ることも珍しくありません。当研究所が提供するプログラムの根拠となり、当サイト上で紹介されているエビデンスが、将来的に否定される可能性があることにご注意ください。また研究論文の数が膨大ですべてはカバーしきれないこと、様々な領域で全く正反対の結果を示す研究論文もあり、脳の健康維持に何が有効かという点で絶対的な正解があるとは言いきれないこともご理解いただくようお願いします。
※現時点で、ブレインフィットネスを行うことでなんらかの認知機能が向上したとするエビデンスを保有していません。